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2.パイロットの仕事

  この章ではパイロットとはどんな人間で、どんな訓練を受けてどんな日常を送っているのかについて簡単に紹介しておきましょう。
   パイロットは周りの人々から大変な興味を持って見られており、大抵の人は相手がパイロットだとわかると決まって何かしらの質問をぶつけてきます。病院や警察や裁判所を扱う映画やテレビドラマは沢山あってその辺りはおなじみでも、空の上のことについてはどうもよくわからないからでしょうか。人間の持って生まれた大空への憧れや畏怖といったものがないまぜになって、更に疑問が膨らむのかもしれません。
  というわけで、これまで散々された質問を思い出す限り並べ立てて、いわば「パイロットに関するFAQ(よくある質問)」という形で一気に解説してしまいましょう。

2-1  飛行機って自動操縦で飛んでるんでしょ。パイロットは何をしてるの?
2-2  それじゃパイロットの腕って鈍っちゃうんじゃないの?
2-3  コックピットにはあんなに沢山の計器があるけど、あれ全部見ているの?
2-4  パイロットの免許ってどうなってるの?
2-5  身体検査が厳しいってホント?
2-6  パイロットが使う言葉って英語なんでしょ?
2-7  パイロットは普段どんな生活をしてるの?
    2-7-1  終わりなき差し換え人生
    2-7-2  体調管理と時差調整
2-8  パイロットはお酒を飲んじゃいけないの?
2-9  空を飛ぶのって怖くないの?

2-1  飛行機って自動操縦で飛んでるんでしょ。パイロットは何をしてるの?

「飛行機って本当にボタン一つで飛んでるの?」「パイロットってただ見てるだけなんじゃないの?」
  相手がパイロットだとわかると必ずといっていいほど浴びせられる質問の一つがこれです。
  冗談がわかってくれそうな相手の場合には、「いや、実はボタンは二つあってね、“上がる”ボタンを押すと飛び上がって、“下がる”ボタンを押すと降りてくるのさ」などと笑ってごまかしたりするのですが、ここでは少し真面目になって答えてみましょう。

  自動操縦装置とはコンピューターを利用した飛行機の姿勢制御装置のことで、通常はオートパイロットあるいはオーパイと呼ばれています。このオートパイロット、開発当初は単に飛行機の姿勢を一定に保つだけの単純なものだったのですが、すぐに針路や高度を一定に保つ機能が追加され、現在のオートパイロットの基本形が出来上がりました。その後ジャイロを利用した位置情報システムと合体して慣性航法装置に進化し、現在では更にレーザージャイロとGPSを合体させることによって、例えば太平洋を横断するくらいならほとんどその精度が落ちることはないほど完成されたシステムになっています。おまけにFMS(Flight Management System)のデータベースに蓄えられた全地球的な地図情報によって、様々な地点を結んだナビゲーションもお手のものです。これが「ボタン一つでどこにでも行ける」と言われる所以なのでしょう。
  その上ILS(計器着陸誘導システム)と電波高度計を利用することによって全自動着陸も可能になり、最も精度が高いシステムが設置されている空港では、霧などで全く外が見えない状態でも安全に着陸できるようにさえなっています。

  まあそんな難しい話はさておき、通常のフライトでどの程度このオーパイにお世話になっているかという話をしておきましょう。例えば東京からロンドンまでの飛行時間はおよそ12時間ですが、そのうちオーパイを使って飛行している時間はというと、大体11時間54分くらい。離陸後の4分間と着陸前の2分間、この間だけパイロットが手動で操縦しているというイメージで考えてもらって構いません。
  もちろんこれは規則でそう決められているわけではなく、パイロットによってもいろいろなのですが、おしなべて言えばこんなものかなというところです。

B7コックピット
B777 コックピット

  たったの6分なんて、やっぱりパイロットって何もしてないのと同じじゃないか!などと短絡的な結論を出さないでいただきたい。実はこのオートパイロット、人間が何らかの命令を入力しない限りは何もしてくれないのです。心で念じれば好きな所に連れて行ってくれる魔法の杖ではまったくない。当たり前のことですが、これらのコンピューターシステムは意思を持たないただの機械に過ぎません。


  飛行機を手動で操縦する時には、操縦桿と油圧システムを介してパイロットが直接舵を動かすわけですが、オーパイを使う時にはパイロットが様々なスイッチやキーボードを介してコンピューターに命令を伝え、命令を受けたコンピューターが油圧システムに信号を送って舵を動かす、という構造になっています。
  つまり手動操縦と自動操縦とでどこが違うかと言えば、基本的には操縦桿を動かしたり保持したりする肉体的な負担があるかないかの違いだけ、ということになるのです。

  なかなか想像はつかないかもしれませんが、飛行中のパイロットには他にもたくさんの仕事があります。なにしろ広い空とはいえ空港周辺や決められた航空路には多数の飛行機がひしめいています。それらの飛行機とニアミスを起こさないように、あるいは円滑な航空交通管制に協力するためにも、目視や管制官との無線交信による他機のウォッチは非常に重要な任務なのです。飛行中のあらゆる航空機は管轄の航空管制官によって常時モニターされていると同時に、いつでもその呼び出しに応じなければなりません。どんな時でも意識の一部はヘッドセットからの音声に向けておかなければならないのです。

  もちろんそれだけでもなく、当たり前ですが飛行機という乗り物は三次元の空間を動きます。たとえ水平飛行中であっても、常に風の変化による気流状態や到着時刻の変動に対応するために、最適な高度を探さなければならないし、とりわけ着陸に向けて降下を開始した後は距離や速度、他機との関係や雲の状況などを見つつ、非常に難しい判断を継続的に行いながら降下を続けなければなりません。
  また客室の天井に付いている座席ベルト着用のサイン。これをいつ点けるか、いつ消せるかの判断だけでも、機長昇格訓練中の若いパイロットなどは、胃に穴が開くほどの精神的負担を常に強いられています。
  これら以外にも、目的地の天候の悪化による着陸可否の検討、乗客に関するトラブルや病人の発生、便の遅れに対するお詫びのアナウンス等々、コックピットにはやること考えることがあきれるほど沢山あるのです。

  人間にはもともとその能力に限界があります。同時に二つ以上のことを考えられないのもその一つです。せめて機械やコンピューターに任せておけるところはさっさと任せておかないとたちまち行き詰ってしまうことになります。オートパイロットはそんな忙しいパイロットの負担を軽減してくれることで、飛行の安全性を大きく向上させてくれる本当にありがたいシステムなのです。
  しかし前述の通り、この機械はパイロットがしっかりと面倒を見てやらなければ、ただまっすぐ飛ぶだけの木偶の棒でしかありません。

  確かにボタンを押せば飛行機は飛んではくれるのですが、何も知らない素人がボタンを押しても、生きて帰って来れる確率はほぼゼロでしょう。

2-2  それじゃパイロットの腕って鈍っちゃうんじゃないの?

  それは確かに仰る通りです。パイロットの腕、つまり手動操縦技術ももちろん使わなければ錆びてしまいます。そのためにもあの離着陸時の6分間はあるのです。

  ところでパイロット志望の若者が憧れの旅客機の操縦席にたどりつくまでには長い訓練を乗り越えなければなりません。初歩訓練の単発練習機、そして双発訓練機、最後の仕上げの副操縦士昇格訓練では実用機(実際にラインで使用している旅客機)の訓練が待っています。
  ようやく金ピカの三本線を巻いた制服の袖に腕を通す頃には、飛行時間にして300時間ほどの経験が積み上がっています。飛行機の操縦は自転車と同じで、一度基本を身に付ければ忘れてしまうことはありません。

  とはいうものの上がりたての新人副操縦士たちの腕前は、とてもじゃないですが危なっかしくて見ていられるものではありません。
  しかしそれは飛行機を動かす技術そのものが低いわけではなく、どう飛んでいいのかが分からないからなのです。訓練生の間は決められた課目に沿って言われた通りに飛んでいればすんだのですが、実際に自分の手で大空に飛び上がってみると、全ては自分の判断で事を進めなければなりません。しかも飛行機を取り巻く状況は刻一刻と変化していくので、自分の持っている限りの知識と経験を総動員して正確な判断を下し続けなければならないのです。

  こうして機長から怒鳴られ小突かれ、いや手厚い指導を受けながら成長していき、3、4年もすればすっかり制服姿も板に付いて、とりあえず一人前のパイロットの雰囲気を漂わすくらいにはなれるものです。
  そしていよいよ機長昇格の時期に差しかかれば、今度は副操縦士昇格の時とは比較のしようもないほど厳しい訓練が待っています。それもそのはず、機長になれば副操縦士の時のように、誰かが横に付いてくれていてあれこれ助言や手助けをしてくれる、などということは絶対になく、誰にも頼らずすべて自分一人でやり遂げられるくらいの知識・技倆がなければ機長は務まらないからです。

  というわけでこの辺まで来るのに10年近くはかかるのが普通で、飛行時間も5,000時間は超えているでしょう。そして機長のレベルになれば、操縦の腕前自体は完全に出来上がっており、オートパイロットを含む自動装置を効率よく使いこなすことによって、更に精度の高いフライトを実現することが求められるのです。
  そんな風に日々の運航をこなす中で、最低限の技倆保持のために各人が力を入れているのがあの6分間である、というわけで、ベテラン機長であればこれだけでも十分にその技倆を維持することが可能です。

  ついでながら、現在のところ自動離陸装置というものは存在しません。自動着陸にしてもその実施には、飛行場の施設、使用飛行機の性能・装備、パイロットの資格、気象状況などかなり厳しい条件が課せられており、いつでもどこでも誰でもとはいかないのが現実です。
  そしてそれよりもなによりも、やはりパイロットである以上、そして多くの乗客の安全を担っている以上、操縦の腕が鈍るなどということは許せない、我慢できない、とすべてのパイロットは思っているのです。

2-3  コックピットにはあんなに沢山の計器があるけど、あれ全部見ているの?

B787 コックピット
B787 コックピット

  答えはもちろんイエスです。見なくてもいいものがついているわけはありません。大体どれくらいついているかというと、ちょっと古いのですがボーイング747ジャンボ機の前面についている丸い計器だけで35個くらい。最新のボーイング777やボーイング787などでは丸い計器が大きな液晶パネルに変わってずいぶんすっきりはしているものの、表示される情報量はかえって増えています。

B747 コックピット
B747-200 コックピット

  パイロットの目の前に並んでいるのは、飛行機の姿勢や方向、高度や速度や上昇率といった、飛行機を操縦するために必要なフライト計器類と、エンジンの出力や回転数などを調整するためのエンジン計器類です。当然離着陸時などにはこれらの計器のすべてに目を通す必要があります。そのほか頭の上やパイロット席後方にも、電気関係や燃料、エアコンや与圧といったシステム関係の計器やスイッチ、そして無数のサーキットブレーカーが並んでいますが、これらは常に目を光らせておく必要はなく、定期的あるいは何か異常があった時に見ればいいものばかりです。

  ところで人間はこれほど多数の計器をいっぺんに見ることができるのでしょうか。この答えはもちろんノーです。ご存じの通り、人間は同時に二つ以上の情報を処理することはできません。一見二つ以上のことを同時にやっているように見える場合もありますが実はそうではなく、一つずつすばやく切り替えながら片付けているのが真相なのです。従って「ながら族」の勉強は身につきません。いいやそれでもできる、という人は知らぬ間に勉強に没頭して、音楽が頭を素通りしていることに気がついていないだけなのです。

  これらすべての情報を短時間で処理するためには、各計器を極めてすばやく見て回る必要があります。このように多数の計器などに視線を走らせチェックして回ることを、パイロット達は「スキャニング」と呼んでいます。スキャン(Scan)とは「ざっと見る」「走り読みする」「走査する」といった意味の言葉ですが、飛行機を飛ばすために必要な情報のほとんどはこのスキャニングによって取り入れられます。もちろんスキャニングは計器だけではなく、雲の状況や滑走路の位置など、外部の情報も含まれるのですが、いずれにしてもこのスキャニングが飛行術の基本であることは間違いありません。実際これが効率よくできるかどうかで、操縦の「うまい」「へた」が決まってしまうのです。
  飛行機を飛ばすという一見派手なパフォーマンスも、実は諸元(つまりは計器の指示値)を一つ一つ丹念に合わせていく、という結構地道な作業の積み重ねの結果であることがお分かりいただけるでしょうか。

  結局パイロットとは、長い訓練と経験によってこれら多数の計器情報を、短い時間に一つづつ順番に読み取り、瞬時に正確な判断を下していく能力を身につけたプロフェッショナルであるといえます。しかも飛行機は高速で移動しており、一瞬たりとも止まってくれはしません。だから、状況によってスキャニングの速さや頻度は変わるものの、完全にスキャニングを休んでしまうことはないのです。

2-4  パイロットの免許ってどうなってるの?

  エアラインの機長が持っている免許証は「定期運送用操縦士技能証明書」というライセンスです。これは「飛行機を操縦する技能を有している」ことを証明するライセンスであり、普通の皆さんが持っている自動車運転免許証とほぼ同じようなものです。この「定期運送用操縦士技能証明」というのは、同じく自動車運転免許証で言えば大型2種と呼ばれているものに匹敵します。つまり簡単に言うとエアラインの「機長」として、多数の乗客を乗せた定期航空の旅客機を操縦することができる免許証なのです。

  この免許証、当然のことながら初めからいきなり取れるものではありません。まず最初は「自家用操縦士」というライセンスから始まります。これは読んで字のごとく、乗客や貨物などを有償で運ぶことができない、いわゆるアマチュア飛行家のための技能証明書です。
  この自家用免許は基本的にはアマチュア飛行学校に入学して取ることになりますが、その先エアラインのパイロットになりたい、ということであればそれ以外に道がいくつかあります。一つは航空大学校に入学すること。もう一つは各航空会社のパイロット自社養成コースに入ること。あとは最近いくつかの私立大学で操縦士養成課程を設けているところがあるので、そういう学校へ入学するのも一つの手段かもしれません。

  とにかくその後ある程度の経験を積めば次の「事業用操縦士」というライセンスに挑戦できるようになります。これは薬剤散布、航空写真撮影、報道取材など、有償の旅客・貨物運送以外の事業に使う飛行機の操縦や、旅客機の機長以外のパイロットとしての操縦などを行うことができるライセンスで、このライセンスを持っていれば旅客機の副操縦士になれます。
  こうして10年ほどの経験と飛行時間を積み上げた上で、定期運送用操縦士技能証明書を手に入れさえすれば、いよいよエアラインのキャプテンとして大空を我が物のように飛び回ることができるという寸法です。

免許証類
免許証の数々

  と、ここまで読んできた限りでは割と簡単なんだなと思われたかもしれません。しかし実はこれだけで終わりではありません。まずは「計器飛行証明」です。これは技能証明の付属書のようなもので、外を見ないで計器だけに頼って飛行する能力があることを証明するもの。この試験に通らなければ雲や雨の中を飛ぶことができないため商売になりません。
  さらに飛行機が大きくなってくると、技能証明書だけでは飛ぶことができないのです。これは「型式限定」と呼ばれるもので、大まかに言って7、8人乗りのビジネス機より大きい飛行機を操縦するためには、技能証明のほかにその型式ごとの訓練と審査(試験)を経なければならないのです。またエアラインの機長は離着陸を行う各空港ごととその路線、あるいは地域ごとに決められた訓練を受けた上で、会社からの認定を受けなければその路線に乗務することはできません。

  これも自動車に例えてみれば、運転免許証は持ってはいても、その他にたとえばスカイラインを運転するための許可証と、家からスーパーマーケットまでの道路を走るための許可証がなければ運転することはできず、新たに駅まで車で行こうと思えばその通り道と駅前に関する知識の試験を受けなければならない、ということなのです。もちろん車をクラウンに変えようと思ったらまた訓練と審査を受けることになります。
  さらに各人の経験などに応じて気象条件や運航方式などにもいろいろ制約があり、それに合わせた様々な資格を取得するためにも新たな勉強をせざるを得ないのがパイロットなのです。

  まだまだこれだけではありません。エアラインの安全を確保するために設けられた関門のうち最も厳しいものが、「機長認定」とその後に続く「シックスマンスチェック」と呼ばれる審査制度です。
  そもそも「機長」になるためには先ほどの定期運送用操縦士技能証明書を持っていることが大前提ですが、実際にエアラインの機長になるには、その上で機長として必要な知識と能力を持っている、ということについて国土交通大臣の認定を受けなければならないのです。機長昇格訓練とはこの機長認定を受けるための訓練であり、パイロット人生最大の山場でもあります。
  そしてこの機長認定を受ければ晴れて「キャプテン!」と呼んでもらえるようになるのわけですが、その喜びも長くは続きません。この機長認定、その知識と能力がきちんと保持されており、かつリフレッシュされているかについて年に二回、つまり六か月に一回審査を受けることが義務付けられています。六か月ごとの試験だからシックスマンスチェックと呼ばれているわけですが、要するに機長のライセンスの有効期間は実質六か月しかない、ということになるのです。
  現実的には新人機長を除き、二回のうち一回は所定の内容を盛り込んだ学科訓練とシミュレーターによる実技訓練に置き換えられてはいるのですが、それとて内容が思わしくなければ審査に回されることもありえます。
  いずれにしてもパイロットである限り、ひたすら勉強と試験の繰り返しに耐えなければならず、それはパイロットが定年退職するその日まで続くのです。

2-5  身体検査が厳しいってホント?

  前節で免許証とひたすら続く試験について書ましたが、パイロットを締め付けるタガはまだまだあります。その代表選手とでもいえるのが身体検査です。正式には航空身体検査証明といい、国土交通大臣が認可した指定航空身体検査医によってライセンスが交付されます。
  その検査内容は航空身体検査基準によって決められていて、一つの検査漏れも許されません。証明書の有効期限は、機長については六か月と長年決められていましたが、近年の規制緩和の流れを受けて、しばらく前に1年間に延長されました。といってもあくまでも証明書の発行が年一回になっただけで、実際には会社によって六か月ごとに実施され、検査基準に引っかかれば乗務は即停止されるので、相変わらず実質六か月の有効期限であることに変わりはありません。

  とにかくパイロットにとってこれが日々の激しいプレッシャーになっているのは事実です。管理基準は一般人と比べて大変厳しく、通常の生活をする分にはなんでもないと思われるようなことでも即問題にされます。例えばちょっとした不整脈や視野のわずかな欠損などの理由で、常時何十人ものパイロットが乗務できず治療に専念しているのが現実なのです。
  本人がいくら努力してもどうにもならない体の不調が、いつ自分に襲いかかってくるか、パイロットは常にそんな不安感に苛まれながら生きています。これは決してオーバーな表現ではありません。

  とはいえ身体検査基準をクリアすることはいわばパイロットの務めであり、日々の体調管理はじきに習慣となってしまうものです。厳しい健康管理のおかげで病気の早期発見といった余禄もあり、まあ痛し痒しといったところでしょう。

2-6  パイロットが使う言葉って英語なんでしょ?

  正確に言うとATC(航空交通管制官との無線通信による通話)と、飛行機の操作に関する用語には英語が使われますが、それら以外は当然日本語です。ATCに関しては世界中のパイロットが飛び回る空の上のこと、各自がそれぞれの国の言葉でしゃべっていたとしたら、交通管制など全く不可能で、飛行場などは大混乱してしまうでしょう。ということでATCには共通語として英語を使用する、という基本的な取り決めがなされているのです。
  また無線通信では聞き取り間違いが起こりやすいことを考慮して、また英語を母国語をとしない国々のパイロットのためにも、明確な用語や表現、言い方が世界的に取り決められています。

  ということで英語の苦手な人でもATCの基本フレーズさえ覚えておけば、外国に飛んで行ったとしてもそこそこスムーズな交信ができるはずなのです。しかし実際には基本フレーズだけで完結しないことも多く、特にイレギュラーな状況になった時にはそれだけでは全くお手上げになってしまう恐れがあります。
  また国によっては同じ英語でも発音に独特な訛りがあって、非常に聞きづらいことも多いのです。逆にアメリカでは母国語であることとともに、国民性もあるのかATCに砕けた表現やスラングが混じることも多く、管制塔からの指示がうまくパイロット側に伝わらず、危険な状況に陥ることもないわけではありません。いずれにしろ英語に慣れていれば慣れているほど安全性が高まることは間違いないだろうと思われます。

  さらに使用している飛行機が外国製であるがゆえに、飛行機に関わるほとんどすべての用語には英語が使われています。従って飛行機運用規程(操作マニュアル)なども基本は日本語ですが、多数の英語が混在する記述になっており、最新の飛行機などでは初めから英語のみのマニュアルを使用する場合もあるようです。もちろん日本語に翻訳する手間とコストを省くことができるので、航空会社としては願ったりかなったりでしょうが、読んで理解するための余計な手間と時間がかかる、微妙なニュアンスを読み取れない可能性があるなど、使う側のパイロットの声も十分に考慮すべきなのはもちろんです。

  いずれにしてもパイロットと英語は切っても切れない関係にあることは確かです。10年ちょっと前からは国際線に乗務するパイロットに対して「航空英語能力証明」というライセンスが新設され、三年に一回の英語能力試験の受験が義務付けられました。
  そういうわけで国際線のステイ先での食事や買い物に困るパイロットは一人もいないはずなのです。

2-7  パイロットは普段どんな生活をしてるの?

  これはもちろん人それぞれです。子供と遊んだり趣味に打ち込んだりと特別なことは何もありません。ただパイロットならではの時間の使い方もあるので、そのあたりを重点的に紹介してみましょう。
  とにかくまずは勉強です。ライセンスのところで詳しく解説しましたが、パイロットはとにかくやたらと勉強しなければなりません。新しい飛行機、システムの変更、新しい飛行場に新規路線。そして六ヶ月ごとの審査と訓練。どれ一つ取っても疎かにはできないものばかりです。特に若い副操縦士などは経験の少なさを補うためにも、またいずれ機長昇格に挑まなければならないこともあって、毎日の勉強は絶対に欠かせないのです。
  そしてその勉強に先立ってやらなければならないことが他にもあります。それは「差し換え」と呼ばれるパイロットならではの作業です。

2-7-1  終わりなき差し換え人生

  パイロットが空港内を歩いている姿を見たことがあるでしょうか。必ず彼らは黒くて四角いカバンを引いて歩いていたはずです。あれがフライトバッグと呼ばれるカバンで、あの中にはパイロット必携の書類や道具が納められています。そしてその中でも特に重要なものがルートマニュアルという分厚いバインダーに挟まれた書類です。ルートマニュアルにはすべての飛行場に関するあらゆるデータやチャートが収録されており、各地を飛び回るパイロットにとっては絶対に欠かせない資料なのです。もちろん世界中のすべての空港を網羅しようとすれば大変な分量になってしまい、とても毎日持ち運ぶことは不可能です。そのために世界中をいくつかのエリアに分け、そのエリアごとのルートマニュアルがそのエリア担当のパイロットに貸与されているというわけです。日本国内の飛行場を網羅したルートマニュアルだけでもその厚さは10cmを優に超えるくらいのボリュームがあります。国際線担当のパイロットであれば、日本国内のものに加えて、それぞれヨーロッパや北米といったエリア用のルートマニュアルが貸与されるのです。

マニュアル類
マニュアル類

  ところで飛行場というのは常に改良工事のようなことを行っていて、施設や無線周波数、進入方式などに何らかの変更がなされると、それらの変更点は7日ごとにまとめられて世界中に公開されることになっています。そしてその公開された変更点は直ちにルートマニュアルに反映されて、世界中のパイロットに配布されるのです。つまり変更があった空港ごとに数枚の更新ページが、エリア別の封筒にまとめて入れられて一週間に一回送られてくるのです。そしてパイロットは受け取った更新ページを直ちに古いページと交換しなければなりません。この作業を「差し換え」と呼んでいるというわけです。

  まずは一覧表のページ番号から分厚いマニュアルの中の該当ページを探し出し、その古いページを抜き出して新しいページと入れ替えます。この作業を黙々と繰り返すわけですが、ただ入れ替えるだけならまだしも実際にはそんな簡単なことではないのです。どの部分がどう変わったのかを確実に把握しておかなければ、次にその飛行場に飛んで行った時に困ってしまうからです。しかも大抵のパイロットは各ページに自分なりの必要な情報を書き込んでいたりします。ということは書き込みのあるページが差し換えになると、それらの書き込みもまた改めて書き写さなければならないということになるのです。
  しかも日本国内用に加えてアジア、北米、ヨーロッパなどの差し替えが、それぞれ色違いの封筒に収められて毎週毎週手元にやってきます。半月ほど休みを取ろうものなら、溜まった差し替えをこなすだけで丸一日を費やしてしまうことすらあるのが現実なのです。


  実はこのルートマニュアル以外にも差し換えなければならない書類が山ほどあります。いや、あった、と言うべきでしょうか。その代表選手が「飛行機運用規程」です。この規程は飛行機を使用する際の禁止事項や限界事項に始まり、通常操作手順、非常時操作手順、飛行機各部のシステムの解説、乗客や貨物、燃料の積載方法そして飛行機の性能諸元が記された、いわば飛行機の「取扱説明書」です。
  この飛行機運用規程は各機種ごとに数冊の規模で発行されており、まさにパイロットのバイブルとでもいうべきものなのですが、これまた日々の技術革新やシステムの更新等で年に何回かは差し換えが発生します。となるとページの差し替えとともに、頭の中に整理してしまってある手順やシステムに関する知識もまた差し換えねばならないということになります。これもまたなかなかに大変な作業なのです。

飛行機運用規程
飛行機運用規程

  他にも勤務や乗務に関する社内的な取り扱いを定めた「オペレーションズマニュアル」や、その他各種参考資料についても同じように部分的な更新が発生すればその都度差し換えが発行されるのです。パイロットにとって差し換え作業は生活の一部、というよりはそのかなりの部分を占めているというのが実感だったのです。

  と、先ほどから「あった」とか「だった」とか、妙にあやしい書き方をしているのにはわけがあります。それは時代の最先端の電子機器で埋め尽くされたコックピットの様子とは裏腹に、アナログな規程や書類に埋もれるように生きてきたパイロットたちにも、電子化というかデジタル化の波が届いてきたからなのです。
  10年ほど前から一部の最新機種でハンドヘルドコンピューターが、ルートマニュアル代わりに試験的に使用されていましたが、ここにきて一気に規程類の電子化が進み、数年前からはルートマニュアルを除くほとんどすべての規程が電子化されたのです。パイロットは会社からアイパッドを支給され、飛行機運用規程などの差し替えは専用のアプリケーションによって数十秒で完了します。長くパイロットをやっている者にとっては、まるで夢のような時代が到来したというわけです。

  なんだ、楽になったんならもうそれでいいじゃないか、とばかりも言っていられない現実も実はあるのです。特に機上で使うルートマニュアルについては視認性の問題や、同時に複数ページを参照することが多いこと、さらには飛行中のデータの保全等の確実を期するために、紙の媒体の必要性はまだまだ高いという議論があります。また若いパイロットたちからは勉強のしやすさなどから紙の配布を望む声も多く、なかなか完全デジタル化に至っていないのが現実のようです。  いずれにしても紙の差し換えの手間は減ったのですが、脳内のページの差し換えはやはり相変わらずであり、またルートマニュアルのように完全な電子化へ向けてのトライアル中ということもあって、相変わらず毎週配布される差し替えの封筒の束から完全に逃れることはできないのです。

2-7-2  体調管理と時差調整

  もちろん勉強や差し換え以外にもパイロットならではの生活はあります。それが体調管理と時差調整です。
  これも前に書きましたが、6か月ごとの厳しい身体検査を無事に乗り越えるため、パイロットは常に体調には細かく気を配っています。特に睡眠時間に関しては勤務が不規則なこともあり、次のフライトパターンに合わせて数日前から就寝時間をずらしていくなど、相当気を使っているのです。ステイバッグにマイ枕を詰め込んで飛んでいるパイロットも何人も知っています。
 継続的に何らかの運動を続けているパイロットもたくさんいます。ゴルフやテニス、水泳、自転車など趣味も兼ねて楽しんでいるのです。ステイ先のホテルのジムで汗を流すパイロットもまたたくさんいます。
 また日頃から食事の内容にも気を配り、栄養に偏りのない食事を摂るように心掛けているし、もちろん疲労回復にもかなりの気を使っています。フライトスケジュールはたぶん一般の方々が想像しているより相当に厳しく、体調を管理していく上では毎日の疲労回復が重要な要素になってくるのです。特に年齢が高くなるほど疲労回復が問題になってくるのは当然のことで、ステイ先での外出も歳とともに少なくなっていくのが普通です。

  さらに心掛けなければならないのはストレス管理です。勉強や試験の繰り返しとともに、様々な状況変化が襲いかかるフライトは、パイロットに対して過酷なストレスを与え続けるています。そんなストレスをため込むことなく上手に発散するためには、運動だけでなく何かの趣味に打ち込むといったようなこともまた、非常に有効な心身管理法なのです。筆者の場合、国内外のステイ先で街歩きを楽しんだことが、運動も兼ねた一石二鳥のストレス発散法でした。

  そしてもう一つ重要なのが時差調整です。時差といえば国際線と相場は決まっているのですが、必ずしもそればかりでもないのだから大変です。
  というのも、フライトスケジュールは超早朝から深夜までバラエティに富んでいるからです。30年以上前まではほとんどのローカル空港はその運用時間が9時から夕方5時まで、たまに7時までとかそんなものでした。従って例えば羽田空港発着の便でも朝は7時発、夜はせいぜい9時過ぎくらいで済んでいたのですが、旅客の急増とともに運航便数も急激に増加し、地方空港といえども早朝から深夜までの運用を余儀なくされ、それにつれて暗いうちから飛び立つ便や、日にちが変わるころに到着するような便が増えてきたからです。
  おまけにこの近年、以前に比べれば騒音が少ない新型機の就航によって羽田空港の運用時間は大幅に拡大され、午前6時前の出発や午後11時過ぎの到着はすでに当たり前になっています。夜間になると離着陸のコースにそれなりの制限はあるものの、国際線はもとより国内貨物便なども夜通しの発着が可能な時代になったのです。

深夜貨物便
深夜貨物便

  利用客や貨物の委託業者としては時間の制約がなくなって、さぞや便利な時代を享受していることとは思いますが、乗務するパイロットとしては正直たまったものではないのです。パイロットの乗務パターンは二泊三日が一般的ですが、疲労回復のためのインターバル(休養時間)を決まった時間確保しなければならないため、早朝始まりのパターンであれば3日間とも暗いうちから家やホテルを出なければなりません。こんなパターンを二つ三つ続ければ体はすっかり朝型に変化して、ずっとそのままなら健康的でいいのですが、その次には午後から乗務開始の夜型パターンが待っていたりするのです。逆に帰宅が午前様になるようなパターンを続けた後に、いきなり午前3時過ぎに起きなければならない朝型パターンが来るなどはまさに地獄です。国際線の時差とは違う、自分の体の中で発生する時差。実はこれが一番こたえるのです。

  国際線の時差については今更何の解説もいらないでしょう。北米や欧州への国際線を主として飛行する機種のパイロットは、月に3回は国際線に乗務します。前回ニューヨークで今回はパリ、次はシカゴと、東に西に飛び回り、目に見える昼と夜と体内時計とは全くすれ違いのままです。例えば昼前に成田を出発するロンドン便のパイロットは、12時間半の飛行中ずっと日中を飛行し、ロンドンについても時刻はまだ夕方の4時です。あるいは成田ニューヨークであれば、成田を午前11時に発って13時間近いフライトの後、ニューヨーク到着は何と午前10時45分!パイロットたちは現地にほぼ48時間滞在ののち帰途につきます。そして同じような時差を乗り越えて日本に戻るのです。

  こんなことやってると長生きはできない、などとはいってもやはりこれもパイロットの宿命です。そんな中でも乗客の安全のために、時差に負けないような体調を維持する努力を続けているのがパイロットであることは間違いありません。
  ちなみにこの時差、何年やっていても慣れるということはまったくありません。また個人差も激しいようです。ぜんぜん平気というパイロットもいれば、外国にいる間中日本時間で過ごす、つまり昼間は寝ていて夜中起きている、というパイロットもいます。また時差からの回復法も千差万別で、筆者などは無理してでも太陽を浴びて運動をするようにしていましたが、諦めて楽になるまでひたすら横になっているという人も多いようでした。

2-8  パイロットはお酒を飲んじゃいけないの?

  はっきり言わせていただきますが、飲んではいけないなどとは誰も言ってはいません。
  もともとパイロットには酒飲みが多い、というわけでもないのでしょうが、毎日の過大なストレスを解消するためにも、「適量」のお酒が必要と感じることは多いかもしれません。特に訓練課程で集団生活する期間が長い上に、もともと軍隊的な気風の残る世界であるがゆえに、若いうちにお酒に接するチャンスが豊富であることも影響しているようです。

  こんな質問が出てくる背景には、過去にあったお酒にまつわる不祥事が影響していることは間違いありません。国際線のステイ先で、その夜の徹夜フライトに備えて寝ておかなければ、と口にした昼酒がついつい過ぎてしまい、当日夜の出国審査でふらついているところを見咎められ、結局その便は欠航とせざるを得なかった、という出来事が実際にあったのです。
  事の顛末はマスコミに大々的に取り上げられ、航空会社と監督官庁であるJCAB(国土交通省航空局)は慌てふためき、ただちにパイロットの出社カウンターにアルコール検知器が設置されたのでした。

  もともと航空法では「航空機乗組員は、酒精飲料又は麻酔剤その他の薬品の影響により航空機の正常な運航ができないおそれがある間は、その航空業務を行つてはならない」と規定されています。これは実に本質をついた条文ではあるのですが、「正常な運航」ができないおそれのある状態とは、一体どの程度のものを指すのか具体的な基準がありません。そこで前出のオペレーションマニュアルでは「乗務開始前12時間以内に飲酒をした場合は乗務をしてはならない」と、具体的な時間を示して規定している、というわけです。

  とりわけ最近は「乗務員の飲酒問題」がメディアで大きく取り上げられる機会が多く、皆さんの目に触れることも多いかと思います。しかし冷静に考えれば航空会社では乗務前の精密なアルコールチェッカーの使用義務付けなど、あらゆる方策を尽くして運航に危険を及ぼさないための努力を続けており、報道される内容はすべてこの事前チェックで発見された事例です。つまりこの件に関する社内の安全システムは正常に機能しているわけですから、メディアの側でももう少し冷静で公平な扱いをしてくれてもいいかな、と個人的には思っています。

  とにかく航空身体検査の項で書いたように、パイロットでいる以上、全ての乗客の命を預かっている以上、自分の体調を完璧な状態に保ち、規律を守って万全な状態でフライトに臨むことはパイロットとしての根元的な義務であることは間違いありません。このような報道が頻繁になされること自体、エアラインの安全に対する社会の関心と期待の高さの表れであることを肝に銘じ、更に厳しく自分を律していくことを現役のパイロットたちに期待するところです。

2-9  空を飛ぶのって怖くないの?

  パイロットになって本当によかった、とつくづく思う瞬間があります。
  眼前に広がる大パノラマ、富士山の美しい裾野。地の果てまで続くのではないかと思えるシベリアの荒野、美しい緑一色のヨーロッパの田園風景。そして満天の星と天の川に彩られた夜空。


  というのも、客室の小さな窓から覗くしかない乗客の皆さんとは違って、コックピットにはパイロットの視線をさえぎるものは何もありません。およそ270度に近い視野が確保されているコックピットは、世界中のどんな展望台よりも素晴らしい景色をいつでも用意してくれています。こればかりは誰にも分けてあげることのできない、パイロットだけに与えられた特権なのです。


  そもそも、一万メートルを超える高度を時速800キロで飛行する旅客機からは、地上の細々としたものはまったく見えないし、その速さを実感することもありません。だから「高い」、「速い」ことからくる恐怖心は全くないのです。高さや速さを感じるのは何らかの対象が必要なのですが、その理屈からすれば離着陸時のように地面に近い場合は、確かに恐怖を感じてもおかしくはないのかもしれません。

ランディング
ランディング

  しかし例えば着陸する時に、地面が近づいてくる恐怖心を抱くパイロットは一人もいません。なぜならそんな時のパイロットは操作と判断に集中しきっていて、ほかのことを考える暇など微塵もないからです。正直に言って、人間ここまで一つのことに集中できるのかと思うくらい集中しているために、当たり前ですが怖いとかなんとか思っている暇は全くないのです。

  もちろん美しい景色には毒がある、というわけでもないのですが、空の上には魔物が潜んでいることも事実です。それは例えば突然の天候の悪化や予測できない乱気流であったり、思ってもみないタイミングで起こる機器の故障であったりします。
だからこそパイロットは常日頃から努力し、準備し、そして万全の態勢でフライトに臨んでいるのです。十分な警戒心と少しの自信があれば恐れるものなど何もありません。

  ついでながら、立ち向かう仕事が困難であればあるほど、人の使命感は増大していくものです。そしてそんな使命感は責任感を生みます。
  さらに、フライトを終えたばかりのパイロットは、ほとんど興奮状態にあると言ってもいいほどの高揚感に包まれています。仕事をやり遂げた後の満足感、達成感はまるで麻薬のように人間の意識の奥底に堆積していくものなのです。
  このようにして醸成されたパイロットのモチベーションは、少々のことでは揺らぎもしないし、ましてや恐怖心などにはつけ入る隙も与えません。

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2-1  飛行機って自動操縦で飛んでるんでしょ。パイロットは何をしてるの?
2-2  それじゃパイロットの腕って鈍っちゃうんじゃないの?
2-3  コックピットにはあんなに沢山の計器があるけど、あれ全部見ているの?
2-4  パイロットの免許ってどうなってるの?
2-5  身体検査が厳しいってホント?
2-6  パイロットが使う言葉って英語なんでしょ?
2-7  パイロットは普段どんな生活をしてるの?
    2-7-1  終わりなき差し換え人生
    2-7-2  体調管理と時差調整
2-8  パイロットはお酒を飲んじゃいけないの?
2-9  空を飛ぶのって怖くないの?

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